おいしい台所

ほどほど家事で、おいしい暮らしを。きょうも台所にいます。

わらしべ長者なタケノコ

きっかけは、大好きなお隣のおばあちゃんが入院したことです。

足の手術をするということで、リハビリを含め長期になると聞いていましたが、桜が咲く前に入院したのに、桜が散っても、木々が芽吹く若葉の季節になってもおばあちゃんは全然帰ってきませんでした。今か今かと待ちわびて、退院したとわかったのは5月の連休明け。ベランダからおばあちゃんを見かけ、台所に駆け下りました。
 
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おばあちゃんには入院前に何度かパンを焼いて持っていきました。おばあちゃんはトーストが大好きなので、ホームベーカリーで焼いたパンをいつも喜んで受け取ってくれ、食べた後も「本当に美味しかった。何もつけなくてもとっても美味しいパンだった」と言ってくれました。なので、おばあちゃんが退院した時には退院祝いに絶対パンを焼いて持って行くんだと決めていたのです。
 
おばあちゃんが帰ってきたと気付いた朝、台所に駆け下りて材料をセットし、4時間後に焼きたてホカホカのパンを持っておばあちゃん家に行ったのでした。
 
 
 
 
そして数日後。
 
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うちにやってきたのはこの梅干し。以前もいただいたおじいちゃん作・おばあちゃん作のそれぞれの梅干しが、タッパーにきちっと詰まっていました。パンに喜んでくれたおばあちゃんが、お礼にと持ってきてくれたのです。以前いただいた梅干しはもうビンの底のほうに数個しか残っていなかったので、これは嬉しかった。いそいそとタッパーから瓶に移し、洗ったタッパーを返そうと家を出て、ふと、小庭の隅でこぼれるように咲いているカシワバアジサイに目がとまりました。
 
 
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これ、花瓶に挿すと花がこぼれるようになってきれいなんです。手ぶらで返すのも何だけど、モノで返すのも嫌らしい。お花ならば迷惑にはならないし、萎れたら捨ててもらって全然かまわないからと、数本切って持っていきました。おばあちゃん、「これよく水吸って長持ちするのよね」とにこにこして受け取ってくれました。
 
 
 
 
するとさらに数日後。
 
帰宅後に植木に水やりをしていたら、おばあちゃんに呼ばれてなにやら重い袋を渡されました。覗くと、大きなタケノコ!種類は忘れてしまいましたが、おじいちゃんのいつも行く畑の脇で、まだ取れるのがあったそうで、お裾分けにいただいたのです。この春のタケノコはもうおしまいだなと思っていたので、タケノコ好きの私は大喜び(笑)早速台所で皮を剥き、水煮にしました。
 
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パン → 梅干し → カシワバアジサイ → タケノコ。
小麦粉がタケノコに変身したな、となんだかおかしくなってしまいました(笑)
 
 
この後タケノコはタケノコご飯になって、家族みんなで美味しくいただきました。
 
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おばあちゃんとのこんなやりとりは今回だけでなくしょっちゅうなのですが、高価なものでなく、作ったものや庭のものやちょっとしたお裾分けでのこうしたやりとりは、お互いを「気にしているよ」というメッセージも含まれていてとっても温かい。その温かさにいつも幸せな気持ちになります。
 
 
おばあちゃん、いつもありがとう。
うちのみんなもいつも気にしてますよ。
足、大事にしてね。
 
 
 
 
 

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