おいしい台所

きょうも台所にいます。

息子とディエ・スーとの別れ

無くしちゃったんです。

クリスマスに、ばぁばから買ってもらったDS。息子のものになってから、まだ1か月も経っていない最新で新品のDS。友達と遊んでいてちょっと置いた石塀の上、そこから遊び場所を変えるときにそのまま置き忘れて遊びに夢中になり、気付いたときには既に1時間以上が経過していました。

 

あれ。DSがない。」家に入って気付き、慌てて石塀のところまで戻りましたが、大きな通りに面した低い石塀の上にはもう息子のDSは跡形もなくなっていました。

探しに行ってからなかなか戻らない息子が気になって迎えに行くと、ポケットに手を入れて「ちぇっ」という感じで、むすっとした息子が歩いてきました。

 


そもそもうちの息子は小学2年生。お友達同士ではDSでよく遊ぶようですが、学校の持ち物ですら毎日のように忘れる息子が、遊び道具やゲームを忘れるのは全然不思議じゃありません。DSは大切にしていたし、だからこそそんな息子でも「ない」ということに気付いたのですが、DSは最新型で小学2年生へのプレゼントとしては高価すぎるくらいのものでした。それをまるで「なくしちゃったんだから仕方ないじゃん」みたいな態度をされたので、ものすごーーく頭にきました。

 


「ねぇ、わかってる?あれ、ばぁばがお金貯めて買ってくれた大切なものだよ。そんな大切なものを無くしちゃったのわかってる?」
「大切なものなのにどうして忘れたの?あんなところに置いておいたら、通る人に持って行ってくださいって言ってるようなものだよ!」
「もう買ってあげられないよ。もうゲーム出来ないんだよ。わかってるの?」

 


次々にまくしたてて叱りましたが、息子はむっつりしたまま。
家に帰って用意しておいたおやつを食べてもまだむっつり。


そして食べ終えてコタツに入った途端、

 


泣き始めました。


もう、大泣き。


あれ程泣く息子は、生まれてから初めて見ました。大きな声を上げて、ワンワンと、聞いているこっちが切なくなるほどに泣き続けました。多分、時間にして1時間位は泣いていたと思います。真っ赤になって、涙で顔がぐちゃぐちゃでした。


息子は体が小さくて、赤ちゃんの頃から周りが手を差し伸べる子でした。失敗しないように、間違えないように。上の娘が大人びていて人一倍失敗を怖がる子なので、娘の助けもあったし、家族みんながフォローするような感じで、これまで困ることも、あまり我慢することもなく育ってきたと思います。だから今回のDSの件は、息子にとって生まれて初めて(小さい失敗はたくさんありますが)自分がやってしまった大きな大きな失敗であり、失くし物であり、そしてそれが自分に返ってきた時の痛みがものすごかったんだと思います。

一度泣き止んだ息子はその後入浴時に思い出し、夕食後に思い出し、翌日夜思い出しては泣いていました。


子どもの泣き声というのは、母親にとっては本当に辛いです。息子がDSを無くしたことで私には何の影響もありませんが、息子の泣き声や暗い顔を見ていると、自分が大切なものを無くしたように、暗い、辛い気持ちになります。多分、これに耐えられなくてまたDSを買ってあげたりしてしまうんだろうなと思います。

 

そういえば昔、私が小学生だった頃、兄が家でもらったお年玉をまるごと落としてしまったことがありました。泣きじゃくる兄に激怒する父に心配そうな母。その結末は兄が再度お年玉をもらって終わりました。子どもながらに「なんだかずるいなー」と思っていましたが、今ならあの時の母の気持ちがわかります。子どもの痛みは親の痛み。子どもが泣くと、親も辛くて泣きたくなるんですよね。


うちでは息子には当分の間、ゲームを与えないことにしました。厳しいけれど、自分の不注意から大切なものを無くすという経験の後に、「でも、誰かがどうにかしてくれる」という結論にはしてほしくなかったんです。正直、辛いんですけどね。




しかしこの騒動で不謹慎にも笑ってしまったのは。
息子が泣きながら発した「ディーエス~!、ディーエス~!、ディーエス~!」という、まるで「去ってしまう恋人(ディエ・スー)を追いかけたが無情にも船は出てしまい、港で行ってしまった船を前に地面に崩れ落ちて泣いている男」のような「ディーエス」連呼(笑)あれほどの愛情を注がれるDSって一体・・(笑)

 

泣きじゃくる息子の背中をなでながら、思わず「叶わぬ恋だったんだよ。ディエ・スーのことはもうあきらめなさい」・・と心の中で遊んでしまう母でした。

 

 

 

 

 

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